同人イベントに参加をする際は、一般参加、サークル参加共に心得ておくべきマナーがあります。
絶対の決まりではないものの、やはり基本的なマナーやルールを知っておくことでイベントへの参加をより有意義なものにできますから、どういったことに気を付けていったら良いのかをしっかり予習しておきましょう。
一般参加時に注意したいマナー
同人イベントに一般参加する際には心得ておくべきマナーがありますので、よく確認しておきましょう。
良かれと思ってやったことが実は大変な迷惑をかけてしまっていることもよくありますから、知らずに失礼をしてしまったり後悔をすることの無いよう気を付けてください。
挨拶はあまり長くならないように
同人イベントに一般参加するということは当然目当てのサークルさんがあるということですが、その際に本を購入させてもらうだけではなく、挨拶をしたいと考える人もいるでしょう。
同人作家さんにとっていつも感想や反応をくれる人は同人活動のモチベーションを上げてくれるありがたい存在ですが、だからといってイベント参加時にあまり長く挨拶をしたり話し込んでしまったりすると、大変な迷惑をかけることになります。
同人誌の頒布を邪魔してしまったり、長く居座ることで他の人が同人作家さんに話しかけられなくなってしまうといったことがあるためです。
イベント参加時の挨拶は、簡単に済ませることが大切。
伝えたいことがあるのであれば、手紙を書いて手渡すのが一番喜ばれます。
事前に準備をしておき、当日は簡単に応援や感謝の言葉を伝える程度に留めておきましょう。
差し入れで迷惑をかけないよう気を付けて
イベント参加時にサークルさんに差し入れをするということも良くありますが、品物選びについて慎重に考えなければなりません。
生鮮食品や割れ物、かさばるものなどは持ち帰るのに困ってしまいますし、好みや好き嫌いもあるので選ばない方が無難です。
基本的に差し入れはお菓子などの無難なものを選ぶのがベストでしょう。
欲しくないものを差し入れしてしまっても困らせてしまいますから、何を選んだら良いのかわからないという場合にはお手紙を書いて持っていくのが一番です。
同人作家さんにとっては感想が何よりも貰って嬉しいものですから、良い差し入れが思い浮かばないという際には、気持ちの込めたお手紙を手渡すのが一番喜ばれます。
取り置きができるときはお願いしておく
同人誌即売会は様々なサークルさんが一堂に会するため、欲しい同人誌の数も増えていってしまいがちです。
手早く買い物を済ませて次へ行きたいとなっても仕方ありませんが、だからといって慌ただしくサークルを訪ねるのも失礼に値します。
同人誌即売会では取り置きを受付けてくれるサークルさんも多いですから、もし目当ての同人作家さんが取り置きを受付けているのであれば、積極的に利用していきましょう。
取り置きを利用することで慌ただしく買い物に来る人を減らせるので、サークルさんにとっても助けになります。
後からゆっくり取り置きを受け取りに行けば、挨拶も時間をとってしっかり行えるので一石二鳥です。
なるべくおつりがでないように
実際に同人誌を購入させて貰う際のマナーとしては、できるだけおつりがでないように支払いを済ませることが大切です。
サークルさん側でももちろんおつりは用意しているものですが、ぴったり支払ってもらえるにこしたことはありません。
大きいお札などでの支払いは手間を取らせてしまいますし、両替目的と思われて悪いイメージを与えてしまうことになるので、一層注意が必要です。
小銭を多めに用意して、素早く支払いを済ませられるようにしてください。
サークル参加時に注意したいマナー
イベントでサークル参加をするときは、他のサークルさんに迷惑をかけないように、注意すべきマナーについて心得ておくようにしましょう。
隣のサークルさんへの挨拶はしっかりと
イベント会場についたら、まずは両隣のサークルさんに挨拶をしましょう。
今日はよろしくお願いします程度の挨拶で充分なので、必ず一声かけるようにしてください。
設営などの準備もありますから、あまり長く引き留めて邪魔をしてしまわないよう気を付けることも必要です。
心付け程度にお菓子などを差し入れするのも良いでしょう。
また撤収して帰る際にも、お先に失礼しますと一声かけるようにしてください。
たった一言挨拶するだけで印象は大きく違いますので、円滑な人間関係を図っていけるよう努めることが大切です。
人だまりを作って迷惑をかけないように
サークル参加をすると、同人誌を求めて様々な人がサークルに足を運んでくれますが、その際に人だまりを作ってしまうと周辺サークルさんに迷惑をかけてしまうので気を付けてください。
隣のスペースにはみ出したり複数人でお喋りに興じてしまうと、隣のサークルさんの同人誌頒布の邪魔をしてしまうことになりかねません。
訪ねてくれる人については、適度な挨拶を交わしつつ、さりげなく次へ回ってもらえるように誘導していくことも必要です。
大きな声で騒いだりというのも迷惑になるため、楽しくなってはしゃぎすぎてしまわないよう気をつけましょう。
差し入れは多めに用意しておこう
イベント会場では、思いがけない人が挨拶、差し入れをしてくれることも多いです。
そのため差し入れは予定よりも少し多めに用意しておくべきでしょう。
訪ねたサークルさんに売り子さんがいることを知らず差し入れが足りなかったり、思いがけず差し入れを貰ってしまったのに何もお返しをできなかったりすると、後悔をすることになります。
あらかじめ誰がイベント会場に足を運ぶかということをリサーチしておき、予定人数分より五つくらい多めに差し入れを用意しておくと、もしもの時に大変役立つでしょう。
基本的にイベントで差し入れが余るということは無いので、多めに用意をしておいて損はありません。
席を空けるときはきちんとお知らせを
挨拶や買い物でサークルを留守にする際は、必ずお知らせをしましょう。
サークルスペースにスケッチブックなどでどれくらいで戻るかを書いておいておくことはもちろん、売り子さんに任せる場合にも、留守にする旨をTwitterなどで知らせるようにしてください。
イベント会場に同人誌を買いに来る人の中には同人作家さんに挨拶をしたいと考えて足を運ぶ人も多いため、お知らせ無しに長く席を空けてしまうとがっかりさせてしまいます。
せっかく会いに来てくれたのに留守にしてしまったとなる、と大変後悔することになります。
すれ違ってしまわないよう努めていくことは大切です。
騒いだりスペースをはみ出したりして周囲に迷惑をかけないように
同人誌即売会イベントは、普段SNSなどで交流がある人や憧れの同人作家さんに会えたりと楽しいことが満載ですが、楽しくなり過ぎて騒いだり、自分のスペースをはみ出したりしてしまうと他のサークルさんに迷惑をかけたり顰蹙を買ってしまうので気を付けてください。
イベントを満喫しつつも、周囲への配慮や慎みを忘れてはなりません。
せっかくの楽しいイベントなのに、後から失礼をしていたことに気づき台無しになってしまうということもありますので注意しましょう。
布物の内容がわかりやすいよう工夫を
サークル参加や頒布物の情報をSNSで発信していけるようになった昨今では、事前に必要な同人誌の情報を収集して一般参加する人がほとんどですが、実際に会場に足を運ぶと、一見さんでサークルを覗いていく人というのも意外と少なくありません。
そういった人にとっては、頒布物の内容がどのようなものであるかがきちんと解るようになっていないと購入を検討する対象となりませんから、頒布側としては必ず内容について解りやすいよう明記しておく必要があります。
どのような同人誌か質問されなくとも見てわかるよう、お品書きやポップなどを工夫してみてください。
頒布会のルールはしっかり読み込んでおく
サークル参加時のルールやマナーについては、同人誌即売会運営から届く案内に最低限のことが記載されていますのでよく確認しておきましょう。
即売会運営のホームページなどでQ&Aなども掲載されていますので一通り目を通しておいてください。
ルールを守って周りに迷惑をかけないよう努めていけなければサークル参加する資格は無いとも言えますから、真摯にイベントに臨んでいけるようにしましょう。
イベントが終わった後にすること
撤収し、イベント会場を後にしてからやっておくべきことも様々あります。
ただ楽しい時間を過ごしたと終わらせてしまうのではなく、様々な人に感謝をしながら反省や改善点を考えて、次のイベントに繋げていけるようにしてください。
SNSなどで交流がある人にはきちんとお礼を
サークルに足を運んでくれた人はもちろん、会場で一緒になった普段からSNSで交流がある人達には、イベント後きちんとお礼を述べるようにしましょう。
必ずしも一人一人お礼を言う必要はありませんので、Twitterのタイムラインなどに全ての人に向けたツイートを言っておくだけでも大丈夫です。
イベント後にきちんとした挨拶があるかどうかでサークルの印象は大きく変わります。
親しき仲にも礼儀ありという言葉を忘れずに、できる限りの範囲でお礼を述べていけるようにしてください。
通販や次回イベントのアナウンスも忘れずに
同人誌は会場の頒布だけでなく通販を待っている人も多いため、イベントが終了したら通販の有無についてもアナウンスをきちんとしておきましょう。
通販がある場合、いつからどこで注文を受けるのか、会場との価格の差はあるかなど詳細をお知らせしていきましょう。
また次回イベントの参加予定がある場合には、その旨についても告知すると良いでしょう。
イベント後はSNS上でも熱気に包まれている状態なので、前向きなアナウンスがあると大変喜ばれます。
既刊を次回のイベントに持っていくかといったことまでアナウンスしておくと、通販とどちらで購入するか悩んでいる人の助けになります。
差し入れなどのお礼も忘れないように
イベント会場では気を遣っているつもりでも、訪ねてくれた人に慌ただしく接して終わってしまうということがよくあります。
貰った差し入れについてお礼を言っている暇も無かったというようなこともよく起こりますから、そういった点をカバーするためにも、SNSを活用して改めてイベント後にお礼を述べるようにしてください。
ゆっくりお話・お礼ができなくて申し訳ありませんといった一言を発信するだけでも、印象は大きく違います。
忘れずに感謝の気持ちを発信していきましょう。
いただいた差し入れを一枚の写真に撮って一緒にアップすると、すべてきちんと手元にあることを伝えられるので、差し入れしてくれた人にも喜ばれます。
購入した同人誌をネットにアップするのはNG
楽しくイベントを終えた後は、当日の報告も積極的に行っていきたくなるものですが、その際に勢い余って購入した同人誌の画像をアップしてしまうようなことは避けてください。
作家さんによっては同人誌の存在を自分から発信する以外は他人にあまり知られたくないという人もいますから、そういった人に配慮することは大切です。
隠れて同人活動を行っている人にとっては勝手に同人誌の画像をアップすることは迷惑以外の何物でもありませんから、注意してください。
毎回の反省を次に活かせるように
イベントが終わったら、できるだけ早いうちに反省会を行いましょう。
楽しかったこと、良かったことはもちろん、失敗してしまったことや次回の改善点についてまとめておくと後々の同人活動においてとても参考になります。
イベントの記憶がしっかり残っている三日以内に記録を残しておく癖をつけておくと、より一層ためになる記録を残しておけるでしょう。
同人イベントはマナーを守ってトラブルの無い参加を心がけて
同人イベントの参加は、他人への配慮までしっかり行えてこそ成功と言えるものです。
ルールを守り、迷惑をかけずに楽しめるよう努めなければ、いつかかならずそのしっぺ返しが来ることになりますから、気をつけましょう。
特にサークル参加をする場合、問題サークルとして悪い評判をたててしまうことにもなりかねません。
自分が長く堅実に同人活動を楽しんでいくためにも、周囲への配慮は忘れてはなりませんから、しっかり心得ておきましょう。
同人イベントはいつも見ている作品を作っている作家さんや読み手さんと直接あいさつややりとりをできる貴重な機会です。
魅力的なイベントである一方、初めて会う人も当然沢山いますし、目当ての人に次のイベントでまた確実に会えるとも限りませんので、マナーとルールを予めきちんと心得て、失礼と後悔の無いよう努めていってください。