「圏外病」とも呼ばれる通信圏内にあったiPhone 7が突然圏外になってしまう、一部のiPhone 7特有の症状です。
この圏外病になるのはモデル番号「A1779」の機種だと特定されており、2016年9月~2018年2月までに製造された機種です。
モデル番号はiPhone 7本体の背面部に記載されていますので「A1779」と書かれていないか確認してみましょう。
この記事ではプログラム上の不具合が原因で起こる圏外病の対処法を分かりやすく解説します。
目次
圏外病の対処法
圏外表示や検索中のマークが表示されると、通話やインターネットが利用できなくなります。
そのため、いざカスタマーセンターに問い合わせてみようと思っても、手元のiPhone 7が使えないと固定電話を利用するか、誰かからスマホを借りるしかありません。
しかし、自分でできる対処法もあるので誰かからスマホを借りる前に試してみましょう。
再起動してみる
iPhone 7の再起動を行ってみます。
システム上の大抵の不具合は再起動により直ることが多いので、圏外病にも有効です。
しかし、圏外のまま改善されない場合もあります。
通信機能を切り替えてみる
モバイルデータ通信やWi-Fi、機内モード等の電波を受信する機能をいったん切り、もう一度入れてみます。
そうすることで、電波状況がリセットされ、正常に電波を拾えるようになる可能性があります。
SIMカードの確認
SIMカードの読み取りエラーが起きた場合も圏外となることがあります。
SIMカードを抜き取る際は購入したときに付属した専用のピンが必要となります。
その専用ピンでSIMカードのトレイを開き、一度SIMカードを取り出し、その後しっかりとトレイの上に置き、元に戻してみてください。
キャリア設定のアップデート
キャリア設定のアップデートとはauやSoftBank、ドコモ等の通信事業者から提供されるアップデートです。
モバイル通信のネットワークの接続状況の改善やWi-Fi通話等の新機能のサポートを行います。
iPhone 7を利用しているときに突然「キャリア設定アップデート」と通知が画面上に表示されることがあります。
iPhone 7がWi-Fiに接続されていたら、その都度アップデートを行いましょう。
また、アップデートは設定画面からも行えます。
「設定」→「一般」→「情報」の順にタップすると、更新可能なアップデートがある場合には通知画面と同じアップデート表示がでるので、そこからアップデートしてください。
ネットワーク設定のリセット
普段使っているWi-Fiのパスワード等の登録情報、VPN設定、端末に登録されているBluetooth機器をすべてリセットする作業です。
「設定」アイコンをタップし、「一般」→「リセット」→「ネットワーク設定をリセット」の順に選択するだけで作業完了です。
リセットされた情報は再度登録することで、また使用できるようになります。
iPhone 7の初期化
上記の対処法を試しても直らない場合は初期化をしてみましょう。
初期化するとiPhone 7内部に保存されているデータが消去されてしまうので、バックアップの取得、Apple IDとパスワードの確認は事前に済ませておきましょう。
また、初期化する際には「iPhoneを探す」機能がオンになっていると実行できないため、オフに切り替えてから作業に移ることでスムーズに初期化できます。
初期化するには「設定」アイコンから「一般」→「リセット」→「全てのコンテンツと設定を消去」の順にタップします。
iPhone 7が圏外病になってしまった場合の修理について
水没や落下など、明らかに事故・過失による損傷ではなく、圏外病と認められるiPhone 7端末は修理して貰えるのでしょうか。
また、どのくらいの費用が必要なのかにもお答えします。
圏外病は無償で交換修理可能
A1779のモデルであれば無償で修理して貰えます。
ただし、修理を引き受けて貰えるのはAppleの直営店のみです。
上記の確認方法で圏外病が疑われたら、最寄りのApple直営店を探すことが先決です。
時間が無いからといってくれぐれも自分で直そうとは思わないでください。
無償修理が不可能になるほか、その後の保証プログラムからも除外されてしまいます。
Apple Store直営店
東京に5店舗、京都、大阪、名古屋、福岡に1店舗ずつ設置されています。
Apple Store直営店に修理を申し込む場合は、Apple製品に関するスペシャリストが常駐する「Genius Bar」への予約が必要です。
全国に9店舗しかないため、大変混み合います。
Appleサポート
インターネットや電話で修理を依頼できるサービスです。
つまり、直接持ち込みではなく配送での修理となります。
そのため、圏外病か否かは配送先での判断になるのです。
もし、落下や水没が原因の損傷による故障だと判明した際には、無償での修理は不可能になってしまうため、圏外病の疑いがある場合は、直接持ち込みの方が良いでしょう。
Apple正規サービスプロバイダ
Appleの認定資格を持つスタッフがiPhone等のアップル製品の点検・修理を行います。
全国各地にあるので、Apple Storeが近隣にない場合はApple正規サービスプロバイダを利用すると良いでしょう。
基本的に予約が必要なので、Appleの公式ホームページやAppleコールセンターから問い合わせてください。
iPhone 7を修理に出すときの注意点
無償で修理を行って貰えることは分かって頂けたでしょうか。
ここでは、iPhone 7を修理に出す際に事前にしておいた方が良い簡単な作業について紹介します。
バックアップ
修理の際に初期化する必要がある場合があります。
iCloudを利用してのバックアップのほか、PC上でバックアップを取得できるiTunesを利用する方法があります。
どちらか、もしくは両方にバックアップを取ることで大切な思い出や電話番号等を消失することなく、初期化が可能となります。
また、圏外病だけでなく、何らかのトラブルによってデータが消失する可能性もあるので、定期的にバックアップを取る癖をつけると良いです。
ID・パスワードのメモ
修理の際に初期化を求められる事もあります。
初期化することでiPhone 7端末は工場出荷時と同じ状態になるため、IDやパスワードの自動入力もできなくなります。
IDやパスワードを忘れてしまうと問い合わせ等の面倒な作業が増えてしまうので、ID・パスワードは自分にだけ分かるように大切にメモし、保管するようにしましょう。
別途料金が必要となることも
圏外病の修理に出したはずが、圏外病以外の不具合や故障が見つかった場合のみ別途料金が発生することがあります。
もちろん保証サービス内であれば、無償修理が可能なこともありますが、水没や落下等の損傷が見られた場合は保証対象外となり、高額な料金が掛かることも覚えておきましょう。
大切なデータは自分で守る!
圏外病の症状が出たモデル番号「A1779」のiPhone 7は早急に対処しなければなりません。
自分で対処する方法も挙げましたが、持ち込み修理を依頼することが最も確実な対処法です。
または機種変更を検討するのも圏外病を改善する手段のひとつです。
いずれにしても、大切なデータを保管している端末が使えなくなると大変です。
普段からこまめにバックアップを取り、万が一の事態に備えておくことが大切です。