使っていたiPhoneを売りたい、不具合が起きて初期化したいなど、iPhoneを使用前・出荷時の状態に戻す為に、iPhoneには元々個人で出来る初期化機能が備わっています。
しかし、何らかの原因でそれが出来ない事があります。
また、初期化後にリカバリーモードに出来ない、復元できないといった問題が新たに起きる事もあります。
特殊な事態に備えて、そうなった時にありがちな原因と対処法を把握しておきましょう。
目次
iPhoneのリセット・初期化とは?
一般的に、iPhoneの初期化の事を指してリセットと呼ばれます。
このリセットとは、簡単に言えば「それまで使ってきた使用者の痕跡全て消去する」と同義です。
普通に使っていて頻繁に利用する機能ではありませんが、iPhoneを買い替えるときなど、少なからず関わる機会のある機能です。
初期化が必要になる場面
今まで使ってきたiPhone端末を下取りや買取りに出す、或いは誰かに譲渡する際にそのまま渡してしまうと、写真や連絡先のデータごと渡してしまう事になります。
それらの個人情報を他人に見られないようにする為に活用するのが初期化機能です。
また、なんらかのアプリをインストールした時にそれが不具合の原因となり、iPhoneの動作がおかしくなってしまう事があります。
そのアプリだけを消すことが出来ない場合、iPhoneの初期化をすれば出荷時の状態に戻るため、最終手段ではありますが有効な手段でもあります。
初期化の方法・バックアップ準備編
まず、その後も使うデータや取っておきたいデータがある場合は、初期化する前にバックアップを取る必要があります。
iPhoneユーザーならば誰でも、iCloudというApple社のクラウドサービスを利用する事が出来ます。
無料では5GBまで、有料では2TBまで利用可能です。
容量が大きいので、Wi-Fi環境で行いましょう。
設定→iCloud→ユーザー名→iCloudをタップし、出てくる項目の中から「バックアップ」をオンにします。
これで、以降は自動的にデータがiCloudにバックアップされていきます。
すぐにバックアップしたい時は、同じページにある「今すぐバックアップを作成」をタップしましょう。
またこの時、iCloudユーザー名(Apple ID)やパスワードも手元に控えておきましょう。
初期化の方法・初期化手順編
iPhoneは個人で初期化が行えるように設計されている事もあり、初期化の方法そのものは簡単です。
設定アプリを開き、「一般」をタップし、そのメニューの中に「リセット」があります。
その中にある「すべてのコンテンツと設定を消去」という項目が、iPhone初期化のための項目です。
確認ダイアログが表示され、次にパスコードの認証、最後に最終確認のダイアログで「iPhoneを消去」をタップするとiPhoneの初期化が開始されます。
初期化が出来ないパターンも
このように複数の認証を挟むので、滅多な事では事故での初期化がされないiPhoneですが、逆にパスコードを忘れてしまった場合、iPhoneから直接操作しての初期化が出来なくなってしまいます。
そんな時に役立つのがiPhoneのリカバリーモードです。
iPhoneのリカバリーモードとは?
リカバリーモードとは、パソコンに導入してあるiTunesを通じてiPhoneの初期化を行う方法です。
当然、この方法を使うにはネット環境のあるパソコン1台が必要になります。
リカバリーモードの使用方法
まず、iPhoneの電源ボタンを長押しして、電源を落としておきます。
次にパソコンでiTunesを起動し、最新版でない場合は最新版にしておきます。
iPhoneのホームボタンを長押ししながら、パソコンとiPhoneをUSBコードで接続します。
そのままホームボタンを長押ししつづけていると、iPhone画面にiTunesのマークが表示されます。
その状態になったらホームボタンを離してください。
そしてパソコンの画面を見ると、iTunesがリカバリーモードになっているiPhoneを見つけた、というダイアログが出ている筈です。
そして出ている項目の内「復元」を選ぶと、初期化が開始されます。
名前からデータの復元、というイメージがありますが、これは「出荷状態に復元する」という意味であり、意味は初期化と同じです。
リカバリーモードが出来なかったら
このリカバリーモードの起動中、予期せぬiTunesの強制終了やケーブル抜けなどで、初期化が中断してしまう事があります。
その際に試すのがDFUモードです。
改めてパソコンとiPhoneをUSBで繋ぎ直し、iPhoneのホームボタンと電源ボタンを10秒以上長押しします。
iPhoneの画面から表示が消えたら、電源ボタンを離し、ホームボタンを押し続けるとDFUモードの画面がiTunesに現れます。
これで出てくるダイアログの「復元とアップデート」をクリックする事で、またリカバリーモードが再開され、初期化が始まります。
バックアップしたデータを復元する
初期化したiPhoneをやっぱりもう一度元のように使いたい、または新しい端末にバックアップしたデータを戻して今までのように使いたい、そんな時に使うのがバックアップによるiPhoneの復元です。
バックアップによるiPhone復元方法
使いたいiPhoneを起動すると、初期出荷状態になっている・戻っているiPhoneの初期設定から始まります。
言語や地域の設定の他、Wi-Fiの設定は必ず行ってください。
iCloudからの復元を用いる場合、Wi-Fi環境がなければ行えません。
設定を進めると、Appとデータという項目が現れます。
ここで「iCloudバックアップから復元」を選び、iCloudにログインする事で、復元したいバックアップを選ぶ事ができます。
また復元にはデータ量によっては数時間かかる事もあるので、十分時間がある時に行いましょう。
iCloud以外の復元方法
ここではiCloudを用いた復元方法を詳しくご紹介しました。
しかしバックアップとその復元は、パソコンがあるならばiTunesを用いた方法があります。
Wi-Fiで通信のみで行うバックアップと異なり、有線で行うiTunesのバックアップは復元までの時間が短縮できます。
パソコンとiPhoneの接続を許可し、iTunesを起動後、ファイル→デバイス→購入した項目をiPhoneから転送を行ってください。
その後、その下の項目にあるバックアップを選ぶことで、バックアップの項目が表示されます。
バックアップ後、起動したiPhoneのiCloudメニューから「iPhoneを探す」をオフにし、iTunesの画面から「バックアップを復元する」を選べば復元が開始されます。
決して難しくないリセットと復元、必ず手順通りに
機種交代を視野に入れた設計になっているiPhoneは、手順通りに行えばまず滞りなくリセットや復元は完了できます。
しかし、よくわからない、うまく出来なかった項目を飛ばして手順を進めてしまうと、それがデータ消失の原因になってしまう事があります。
復元が簡単なデータですが、消失してしまうのも簡単です。
特に命綱ともいえるバックアップがきちんと出来ているか、その中身を確実に確認してからリセットを進めましょう。
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