iPhoneは過去に接続したWi-Fiの情報を記憶しておき、自動的に接続できる設定があります。
それを使うと、一回接続に成功すれば、その後は特に自分ですることがないので便利です。
しかし、その機能をオンにしておかない場合、毎回パスワードを入力する必要があります。
限られた環境で接続するのであれば問題ありませんが、いくつもの場所でつないでいたり、接続したのがずっと前だったりするとパスワードを覚えていないという事態が起きます。
そこで、過去に接続したことがあるWi-Fiの一覧とパスワードを確認する方法を知っておくと便利です。
目次
iPhoneでつなげたことのあるWi-Fiのパスワードを確認する
過去に接続したことがあるWi-Fiの一覧と、そのパスワードを確認することは可能です。
といっても、単にiPhoneのインターネット設定をチェックすれば、すぐに分かるというものではありません。
そのため、多少操作が求められることになりますので、その方法をおさらいしてみましょう。
条件と難度が異なるいくつかの方法がある
iPhoneからWi-Fiの情報を確認する方法はいくつかあります。
方法によっては、ある程度知識が必要であったり、いくらか複雑な作業が求められたりすることがあります。
そのため、まずは簡単な方法から実行してみると良いでしょう。
その上で、もしうまく行かないようであれば、他の方法をチェックして確認できるかを試します。
環境や使っている機器によって、どの方法がうまく行くか分からないこともありますので、とりあえず試してみることが大事です。
ルーターの設定画面でチェックする
インターネットに接続する中継点となるルーターは、当然接続に関する情報を保管しています。
そのため、ルーターの設定画面を確認することで、その接続のためのパスワードを見られることがあります。
そのためには、そもそもそのルーターのネットワークに入っている必要があり、Wi-Fiに接続していることが条件となります。
また、ルーターの機種によっては設定画面を開いても、接続IDは見られるもののパスワードは表示されないことがあります。
伏せ字になっていて見られなかったり、パスワードがコピーできなかったりして、事実上パスワードをチェックできないケースです。
その場合は、他の方法を探すことになります。
iPhoneからルーターの設定画面に入る
Wi-Fiに接続されているiPhoneから、ルーターの設定画面を開くことができます。
その方法としては、iPhoneのSafariやGoogle Chromeなどのブラウザを開きます。
そのURL入力欄には、「192.168.11.1」と打ち込みます。このアドレスでルーターの設定に直接入ることができます。
アドレスはルーターのメーカーもしくはモデルによって違うこともあります。
もしくは、管理者が異なるアドレスを指定していることもありえます。
その場合は、iPhoneの設定メニューから見ることができます。
「設定」アプリを開いて、「Wi-Fi」の設定メニューに行きます。
そうすると、そこに接続しているWi-Fiが記載されています。
その脇にある「i」マークをタップすると、設定情報が表示されます。
その項目の中に「ルーター」という欄があり、右側にルーターの設定画面を開くためのアドレスが出ているはずです。
この数字を同じようにブラウザに入れれば、設定画面に入ることができます。
ルーターにログインする
設定画面に行くと、ほとんどのルーターではログイン情報を求めてきます。
これはメーカーやモデルによって違いますし、管理者が独自に指定していることもあります。
そのため、ルーターの説明書を見たり管理者に確認したりして、ログイン情報を得ましょう。
ちなみに、BUFFALOを始めとする多くのメーカーのルーターは、初期設定として、ユーザー名が「admin」でパスワードを「passwordにしています。
もしくは、ユーザー名を「root」とし、パスワードを空白のままとしています。
もしログイン情報が分からないのであれば、とりあえずこの情報を試してみましょう。
Wi-Fiについての情報を確認する
ログイン情報が正しければ、そのまま設定画面に進むことができます。
いろいろなメニューがありますが、「無線LAN情報」などの項目を選び、現在のWi-Fi環境についての情報をチェックします。
その中にある「SSID」というのがWi-Fiの名称です。
確認したいと思っているSSIDもしくはネットワーク名を探しましょう。
そのSSIDをタップすると、「暗号化キー」や「パスワード」といった項目が表示されます。
これがWi-Fiにつなぐためのパスワードです。
パスワードが伏せ字になってそのままでは分からない場合、ボックスの右側にある視覚化のボタンをタップすると表示されます。
ほとんどの設定画面では不可能ですが、伏せ字のままでパスワードをコピーペーストすると、文字列が分かることもあります。
もし、文字列を見る手段がない場合は、パスワードの上書きをすることができないか試してみましょう。
この場合は、パスワードを再設定することになりますので、今までのパスワードは使えなくなってしまいます。
新しいパスワードを自分で決めて上書きした後、今までつながっていたデバイスでパスワードを再入力して設定しましょう。
メーカーごとの違い
今まで見てきたルーターへのログイン方法や設定は、あくまでも一般的なものです。
メーカーによって異なることも多いので、その都度説明書などでチェックした方が安心です。
特にメーカーによって設定画面に入るためのIPアドレスやログイン情報は異なります。
たとえば、NEC製のルーターだとIPアドレスは「192.168.0.1」を使うことが多く、ログインパスワードは初回設定の際に、ユーザー自身で決めることになっています。
そのため、管理者に尋ねる必要がありますので注意しましょう。
エレコムのルーターの場合は、「192.168.2.1」をIPアドレスに指定しています。
ログイン情報はモデルによって違いはありますが、ユーザー名とパスワードの両方を「admin」に初期設定していることが多いです。
I-O DATAのルーターだとIPアドレスは「192.168.0.1」に設定されていて、ログイン情報はユーザー名が「admin」でパスワードは空白で入れるようになっています。
どのケースであっても、あくまでも初期設定の状態で、利用開始後管理者が変更していれば、そのログイン情報となっていますので確認が必要です。
iPhone用のアプリでパスワードを確認
ルーターの設定画面からWi-Fiのパスワードを確認できなかった場合、iPhoneに記憶されているログイン情報を見るという方法もあります。
iPhoneでは、意図的に消去しない限り、過去に接続したことのあるネットワーク環境の情報をすべて保存しています。
しかし、そのままでは見ることができないように保存されています。
そのため、特殊なアプリを使ってiPhoneの中に保存されているデータをチェックする必要があります。
脱獄が必要なので注意
ネットワーク環境に関するデータを読み取れる、いくつかのiPhoneアプリが存在します。
しかし、どのアプリであってもインストールして使うためには、iPhone自体の脱獄が必要となります。
Appleではこうした情報をチェックすることを許可していないからです。
iPhoneを脱獄するためには、そもそも脱獄のための作業をしなくてはなりません。
いろいろな操作が必要となり、ある程度の知識がないと難しいです。
また、脱獄に伴うリスクも多々あります。特にiOSのアップデートができなくなることがあり、セキュリティー上の観点でリスクが増大します。
また、メーカー保証の対象外となってしまい、修理などを受け付けてもらえなくなります。
iOS自体に不具合をもたらす可能性もあり、動作しなくなる危険も否定できません。
このように、Wi-Fiパスワードを見るためのアプリを入れるには脱獄が必要となり、リスクが生じます。
そのため、リスクを負ってでも確認する必要がある、それだけの知識を持っているということを前提に作業を進めるようにしましょう。
Wi-FiPasswordsをインストール
Wi-FiPasswordsは、その名称の通りパスワードをチェックすることに特化したアプリです。
そのため、非常にシンプルなアプリでインストールして起動すれば、すぐにWi-Fi関連の情報を見られます。
インストールをするに当たっては、BigBossレポジトリなので特にソース追加をしなくても、通常の手順でダウンロードが可能です。
ネット上でWi-FiPasswordsを探して、アプリをインストールすればすぐにインストールが進み、ホーム画面にアイコンが出てきます。
Wi-FiPasswordsでパスワードをチェック
アプリアイコンをタップすると、最初の画面で現在接続しているWi-Fiから、過去に接続したことのある環境まですべての設定情報が一覧で出てきます。
その中から見たいWi-Fi環境を探して、SSIDの下に記載されているパスワードをチェックすれば完了です。
その情報欄を長押しするとコピーできますので、その後接続設定欄にペーストすれば、すぐに接続できます。
Wi-FiPasswordsで詳細情報を見る
もし、さらに詳細な情報をチェックしたい場合は、一覧の設定情報をタップしましょう。
すると、パスワードだけでなくインターネット接続に関する、かなり詳細な情報が表示されます。
ここには、最終接続がいつかなども出てきます。
そのため、SSIDだけではどの環境か特定できない時には、この部分を確認して自分の記憶と突き合わせることで発見できます。
Wi-FiPasswords Listのインストール
Wi-FiPasswords Listも、ほぼ同じ機能を持つアプリです。
やはり、iPhoneを脱獄しないとインストールができません。
事前にリスクを承知の上で脱獄をしておきます。
その上で、ネット上でWi-FiPasswords Listを検索して、アプリを探しましょう。
このアプリもレポジトリはBigBoss仕様となっていますので、追加ソースは不要でそのままインストール可能となっています。
インストールボタンを押すと自動的にダウンロードとインストールが始まります。
Wi-FiPasswords Listでパスワードを確認
Wi-FiPasswords Listをインストールすると、ホーム画面にアプリアイコンが出てきますので、それをタップします。
すぐに現在つながっているWi-Fi環境についての情報と、過去に接続したことのあるものが一覧表示で出てきます。
基本的には、直近に接続したことのあるものから順番に表示されますので、調べたい環境をタップします。
すると、最終接続日時や接続の方法、そしてパスワードが表示されます。
ここでパスワード部分を長押しすると、コピーが可能となります。
あとは、iPhoneのネットワーク設定のメニューを開いて、そのパスワードをペーストすれば接続できます。
Wi-FiPasswords Listで詳細情報をチェック
Wi-FiPasswords Listは、さらに細かい情報をチェックできるのも強みです。
設定情報の左下にある「i」ボタンをタップすると、いくつかのメニューが出てきます。
その中に、「Show networks without passwords」というものがあります。
これは、パスワードが不要でログインできるWi-Fi環境のことです。
公共エリアの無料Wi-Fiなどがこれに当たり、過去に接続した無料Wi-Fiの履歴や接続情報を見ることも可能です。
その他の過去に接続したWi-Fiの一覧をチェックする方法
今まで見てきたように、ルーターもしくはiPhoneに保存されているデータをチェックするというのが一般的なやり方です。
ですが、場合によってはもっと簡単な方法で確認、もしくはパスワードを忘れても接続できる方法があります。
接続情報共有
Apple製品にはパスワード共有機能が付いています。
これは、同じユーザーのApple製品つまりiPhoneやiPad、Macパソコンなどで接続情報を共有できるという、とても便利なものです。
たとえば、別のiPhoneですでにWi-Fi環境に接続していて、他のiPhoneやiPadを初めてその環境に接続したいと思った時、自動的に情報を同期してくれるのです。
パスワードの入力が不要であるだけでなく、たとえ自分ではパスワードを覚えていなくても自動で接続してくれるわけです。
最新のiOSにアップデートしていれば、この共有機能は使えるようになっています。
ただし、共有したいデバイスも同じIDでiCloudにログインしている必要があります。
また、どちらのデバイスでも共有機能をオンにしておかないといけません。
ほとんどの場合は、デフォルトでオンになっているはずですので、通常は何もしなくても共有できます。
同じような機能に「iCloudキーチェーンアクセス」という機能があります。
パスワード以外の情報も共有できるものですので、こちらの機能をオンにしておくとさらに便利です。
ルーター機器で直接確認
非常に基本的な話ではありますが、近くにWi-Fiルーターそのものがないかを探してみましょう。
そして、機器の裏や下部に接続情報が書かれているシールがないかを探します。
そこに、「SSID」とか「暗号化キー」という記載があれば、その情報を使って接続ができます。
機器に貼られていなくても、カードの形で機器と一緒にログイン情報が梱包されています。
そのため、このカードがないかどうかを探してみましょう。
最もアナログで単純な方法ですが、慌てているとこれを忘れていることもありますので、この方法を試してみるべきです。
もちろん、オフィスのWi-Fiなどはセキュリティーのために、パスワードを変えていることが多いので、そのまま使えないことも多いです。
パスワードの管理を日ごろからして慌てないようにしよう!
以前に接続したことがあるのは確かだが、パスワードを忘れてしまってネットが使えないというのはもどかしいものです。
こうしたケースでも、ルーターの設定画面をチェックしたり特殊なアプリを使ったりすれば、パスワードを見ることは可能です。
しかし、やはり一番大事なのは日ごろからパスワード情報はしっかりと管理をしておくことです。
ログイン管理用のアプリなどもありますので、上手にこうしたものを使っていざという時に慌てないようにしましょう。
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